長く安心して住める家をもちたいと考える人たちから「長期優良住宅」が大きな注目を集めています。高い性能を備えた家というだけではなく、税金の優遇やローンの金利が下がるなど、家計にうれしいメリットが多くそろっているためです。そこで本記事では、長期優良住宅のおもなメリットを徹底解説していきます。
減税や税制優遇が手厚い
長期優良住宅の魅力の中でも、まず知っておきたいのが税金面での優遇です。一般的な住宅よりも優遇内容が多く、負担を軽くしながら質の高い住まいを手に入れやすくなります。以下でくわしく見ていきましょう。
住宅ローン控除の優遇が受けられる
長期優良住宅は住宅ローン控除の条件が、一般住宅より有利です。対象となる借入残高の上限が引き上げられるため、控除額が増えます。なお、控除期間は13年間続くので、長期的に減税の恩恵を受けながら返済を続けられます。
登録免許税・不動産取得税が軽減される
家を取得すると、登録免許税や不動産取得税がかかります。長期優良住宅はこれらの税率が軽くなり、初期費用を抑えられるという魅力があります。加えて、固定資産税の減税期間も一般住宅より長いため、新築後の負担を大きく減らせるでしょう。
投資型減税の利用も可能
住宅ローン控除とは併用できませんが、投資型減税という選択肢もあります。これは認定を受けるために必要となる性能向上のための費用の一部を所得税から控除できる制度です。性能を強化する工事を行う場合、家計にとって負担を減らせる仕組みです。
住宅ローンの金利優遇が受けられる
長期優良住宅は、ローンの金利面でもメリットがあります。返済が長く続くからこそ、金利が下がることで総返済額に大きな差が出ます。安心して返済を進められるのは大きな魅力です。「フラット35」Sが利用できる
長期優良住宅は「フラット35」Sの対象となります。これは一定期間金利が引き下げられる制度で、家計への負担をやわらげてくれます。返済が始まる時期は支出が多くなるため、金利が下がることによるメリットを実感しやすいです。「フラット50」の利用が可能
返済期間を長く取りたい方には、最長50年返済ができる「フラット50」も利用できます。長期優良住宅として性能が認められているからこそ利用できるローンで、月々の支払いを抑えたい人に向いているでしょう。地震保険料の割引も受けられる
長期優良住宅は耐震性の基準が高く、地震に強い構造になっています。そのため、地震保険料の割引が適用されます。耐震等級の高さに応じた割引が受けられるので、保険料の負担を抑えながら安心して生活できるでしょう。
金利優遇は今後変更される可能性もあることに注意を
住宅ローンの金利優遇は、2025年時点では長期優良住宅に対して有利な制度が整っていますが、これらは将来にわたって同じ内容で続くとは限りません。国の方針や住宅市場の状況に応じて、金利の引き下げ幅や対象となる条件が見直されることがあります。そのため、住宅取得を検討するときは、最新の制度内容を自分でも確認しておくことが大切です。金融機関や公式サイトで情報をチェックしておくと、後悔のない選択につながります。
高い住宅性能と長期的な資産価値
長期優良住宅は高性能であることが認定の前提となっています。耐震性、省エネ性、劣化対策など、快適で安心して暮らせるための要素がそろっています。さらに、資産価値の面でも優れていることも魅力です。以下でくわしく解説します。
高い性能基準を満たしている
長期優良住宅は、数十年先まで安心して住み続けられるように設計されています。揺れに強い構造、省エネ性の高い仕様、湿気や劣化に強いつくりなど、生活の質を上げるための性能が整えられているのです。これらは、基準を満たすための検査を受けて認定されるため、品質が確かな住まいといえます。
長寿命化で資産価値を保ちやすい
長期優良住宅は、維持保全の計画づくりが義務となっているので、定期的な点検や補修を行いながら長く住み続けられます。長寿命化を前提にした家は、資産価値も下がりにくいといわれています。もし、何かの事情で家を売却したいとなった際でも、認定住宅として安心感のある物件として評価してもらえる可能性が高いでしょう。
家族が安心して住み続けられる環境
長期優良住宅は性能が高いため、季節を問わず快適な室温を保ちやすく、エネルギーの無駄を抑えられます。日々の生活がしやすく、家族が健康でいられる環境を整えやすいところも魅力です。住宅そのものの質が高いため、将来世代まで安心して住み継ぐことができます。






